南沢湧水群は「東京の名湧水57選」に指定されており、別名を沢頭(さがしら)の湧水ともいいます。
南沢緑地保全地域内に2箇所、水道局南沢浄水所(給水所)に2箇所の湧水スポットがあり、合計4箇所から湧き出た水が沢頭流となって落合川に注ぎます。
南沢緑地保全地域のほうは公園として開放されており、親水エリアは子どもたちが水辺で遊べる憩いの場です。また、すぐ近くに古くから湧水をまもる南沢氷川神社もあり、多くの人々に親しまれています。
南沢湧水群の見取り図
南沢湧水群の4つの泉の位置関係マップです。Googleマップで開く
西側はフェンスで囲まれ立ち入り禁止ですが、東側は公園になっており散策可能です。
各湧水にはそれぞれMZ-1、MZ-2、MZ-3、MZ-4の識別番号があります。
各湧水の正式名称は次のとおりです:
MZ-1 給水所内東の泉(立入禁止)
MZ-2 給水所西の泉(立入禁止)
MZ-3 樹林の奥の泉
MZ-4 竹林の前の泉
以下に、南沢湧水の水辺を見学しやすい順に紹介します。
南沢湧水群のおもな水辺
南沢緑地保全地域の親水エリア
南沢湧水でいちばんアクセスしやすい水辺は、南沢緑地保全地域の親水エリアです。道路のすぐ横にあり、水の中に入って遊ぶこともできます。
泉というよりは沢頭流の上流に相当します。写真などで最もよく紹介されている場所のひとつです。
写真は3月の水が少ない時期の様子です。
同じ場所で、小さな橋から水門のほうを覗き込むと、このような人工の小滝が見えます。
写真は7月下旬、水量が多い時期の様子です。
時々、倒木などで塞がれて見えなくなることもあるので、見えたらラッキーです。
MZ-4 竹林の前の泉
MZ-4 竹林の前の泉は入り口が別になっていて、南沢氷川神社から宮前橋をまっすぐ行った道の途中から入ることができます。
写真右側が湧出地点で、左側は沢頭流にむかって注ぐ小川です。基本的に薄暗い場所ですが、竹林に囲まれて雰囲気のある泉です。
写真は6月、竹の秋で落ち葉の多い時期に撮りました。
MZ-3 樹林の奥の泉
MZ-3 樹林の奥の泉は、緑地内の散策路から見ることができます。柵で囲んであり、立て看板があります。
崖下から湧き出しているのがよくわかる場所です。
写真は6月ごろの様子です。
一部しか水面が見えませんが、青々と茂っている一帯がすべて湧水スポットになっています。地味ですが、なかなか規模が大きい泉です。
MZ-1 給水所内東の泉(立入禁止)
MZ-1は南沢給水所内にある2つの湧水のうち東側の泉です。南側の道路からフェンス越しに一部分を見ることができます。
写真は8月、周囲が草刈りされた時のものです。
冬季も泉がよく見えます。
MZ-2 給水所西の泉(立入禁止)
MZ-2は南沢給水所内にある西側の湧水ですが、ハッキリ言って外からはほとんどみえない幻の泉です。
冬季に道路側から覗き込むと、竹林の隙間からチラッと水面が光っているのが見えたりします。
南沢湧水群へのアクセス
西武池袋線
東久留米駅から徒歩15分くらい、歩いて行ける場所にあります。途中、落合川いこいの水辺や南沢氷川神社などを経由するのがおすすめルートです。
ガイドマップ配布
東久留米市役所など、市の公共施設で散策ガイドマップ「わくわく歩くるめマップ」を配布しています。
下記の参考文献・ガイドのリンクからPDFダウンロードも可能です。
ここにもそのうち地図載せます。
近隣の湧水スポット
南沢湧水群の付近にある主な湧水スポットです。気軽に行ける竹林公園のほか、ちょっとワイルドな向山緑地の湧水もあります。少し距離ありますが、徒歩で落合川源流まで行くこともできます。
参考文献・ガイド
落合川と南沢湧水群 湧水散策ガイドマップ (PDF・東久留米市発行)
わくわく歩くるめマップ 2. 落合川コース&たての緑地コース (PDF・東久留米市発行)
東久留米の文化財 ふるさとマップ 2015 (東久留米郷土資料室)
東久留米の湧水マップ (東久留米市市民環境会議 水とみどり部会 調査・編集)
東京湧水せせらぎ散歩 (高村弘毅著)