黒目川の源流であるさいかち窪は雑木林に囲まれたくぼ地で、かつて大きな湧水池があった名残です。現在ほとんど涸れており幻の湧水と呼ばれていますが、年間降水量が多い年は台風後に湧水池が復活する年もあります。また、地表に水が見えなくても足元には地下水が流れており、新青梅街道を渡った先の土管から湧出していることも多いです。
さいかち窪 見取り図
さいかち窪は小平霊園内にありますが、地名をみるとそこだけ東久留米市の柳窪になっています。新青梅街道からはみ出た不自然な境界のようですが、もともと柳窪の一部だった土地に後から新青梅街道や小平霊園が建設されたため現在の状態になりました。
地図のとおり窪地の大半は柳窪にありますが、大きな湧出口(土管)は2箇所あって片方は小平側にあります。また、雑木林の内部は自然に近い状態のため、倒木や蜘蛛の巣などが常時あります。(特に夏〜秋にかけてヤブ蚊・スズメバチなどが大量発生します。軽装での散策はおすすめしません)
さいかち窪の代表的な出入り口は★で示しています。アクセスしやすい順にA、B、Cとしました。
・通年アクセスしやすいのは小平側の湧出口で、★Aから雑木林に入ってすぐの左手にあります。
・窪地全体を歩くには★Bが適していますが、前述のとおり散策困難な季節もあります。初冬〜春がおすすめ。
・大エノキ付近の★Cは散策後の出口に適しています。
番号のある湧水の正式名称は次のとおりです:
KG-1 さいかち窪 (湧出口2箇所)
KG-2 あがっと池 (私有地)
KG-3 天神社前右岸
KG-1 さいかち窪
さいかち窪の内部です(6月上旬)。
写真で小道のように見えるのは、出水時に水が流れた跡です。また、累積降水量が多い年に大きな出水があると窪地全体が池になります。
一見干上がっていても、窪地の下には地下水が流れています。その地下水が黒目川の源流となっています。
小平側の湧出口
さいかち窪でいちばん簡単に目視できる湧出口です。★Aの入口から入ってすぐ左手に土管があります。
草が茂っていて見づらいですが、大雨の後、土管の半分以上まで水が溜まっているのが分かります。
東久留米側の湧出口
倒木が多数あり、ちょっと見つけにくいところにある湧出口です。大雨のあと、窪地の最奥にある土管から水が流れ出した跡が見えます。
こちらの土管は、さいかち窪のなかでもかなりワイルドな場所にあります。見学は自己責任でお願いします。
KG-2 あがっと池
Coming Soon…
KG-3 天神社前右岸
柳窪天神社の湧水(KG-3)については以下の記事をご覧ください。
さいかち窪 ギャラリー
さいかち窪へのアクセス
西武新宿線
小平駅から徒歩15分くらいです。小平霊園は駅からすぐのところにあります。
ガイドマップ配布
東久留米市役所など、市の公共施設で散策ガイドマップ「わくわく歩くるめマップ」を配布しています。柳窪周辺では西武地域センター、わくわく健康プラザ等にも置いてあります。下記の参考文献・ガイドのリンクからPDFダウンロードも可能です。
近隣の湧水スポット
さいかち窪の付近にある主な湧水スポットです。そのまま黒目川沿いの遊歩道を散策するのがおすすめです。徒歩圏に西妻川源流の白山公園もあります。
参考文献・ガイド
わくわく歩くるめマップ 4. 下里コース&柳窪コース (PDF・東久留米市発行)
東久留米の湧水マップ (東久留米市市民環境会議 水とみどり部会 調査・編集)
さいかち窪(都立小平霊園)、ついに幻の湧水が出る◆黒目川源流域の武蔵野風景 (2015年出水時)